【普通】inconvenienceにいきましょう

またまた結婚式ネタが続きます。
今度は、式の後の話です。

※画像は本文とあんまり関係ありません
昔出雲に言ったときの写真が発掘されたので・・・

式の後、ロビーでぐったりしようとソファを探していると、ちょうど１席あいていたので、隣のおじーちゃんに一言「隣失礼しますね」と声をかけて座ったら、自然と会話になりました。
何でもこのおじーちゃん、７０過ぎても農家をやってらっしゃるらしくて、いろいろと貴重なお話を聞くことができました。３０坪ほどの畑があるらしいのですが、毎日手間暇かけて育てた野菜を年に２回収穫して、年収がたったの３００万しかないとか・・・しかもコレ手取りじゃないです。タダの売り上げです。ここから税金や経費をさっ引くと純理は１００万円程度しか残らないんじゃないでしょうか。
かたや私は新卒１年目でキーボードたたくだけで純理３００万以上ですよ。何ですかこの差は。さすがに愕然としました。食べるものがなければみんな生きていけないというのに、ソフトウェアエンジニアなんて虚業のほうが儲かるなんておかしくないですか？

ちなみに野菜だと１単位３０万円程度で売れるからこの程度ですが、米だと１単位数万円だそうです。毎日毎日コンビニ弁当と一緒に投げ捨てられていては確かにこんな値段になろうとも言うものです。やりきれないですね・・・
なんだかこう、もっと情報システムは農業を手伝えないもんなのでしょうかね？

そんなお話をしていたら、そのお隣のおじさんが話に加わってきました。新婦さんの叔父にあたる方で、建築家をなさっているんだとか。建築家。いいですねー。建築家とSEには共通点がたくさんあります。家もシステムもカスタムメイドですし、家もソフトウェアも「コンストラクション」ですから。
なんでも出雲で建築事務所を持つ傍ら、大学の非常勤講師を務めたり、スローライフな民宿（？）を営んでいらっしゃるんだとか。すごい。さっそく、教えていただいたBlogをご紹介します。

一級建築士事務所　江角アトリエ／出雲古志古民家塾

ガスがないので朝は薪割りからスタート、お風呂は当然五右衛門風呂で、食べるものは自家製、そばもパンもピザも全部自分で粉から作って焼く。まさにスローライフです。小学校の頃を思い出しますね。山の中の宿泊施設でお泊まり会があって、かまどで黒こげになるまで焼いたホットドッグとか。実に懐かしい。
東京から子供たちを受け入れしたりすることもあるらしくて、おじさんは「今は家に火がないから、子供は火を使うのが楽しいんだよ。五右衛門風呂の火の番を任せたらずーっとやってる」といいます。確かに、せいぜいガスの火ぐらいしかないですね。それに男の子というのは（ちょっと不謹慎ですけど）火が燃えるのを見るのが好きなものです。もちろん私も。こういう危険な体験、今や都会じゃどこに行ってもさせてもらえませんしね。
よく言われることですが、子供にとってある程度の危険や不便はあった方がいいです。おじさんも「わざと不便な家を造ったりする」といいます。わざと不便にする。まさに新しい発想です。不便や危険から生きた教訓が得られる。
たとえば焼けた薪を振り回すとやけどするとか、刃物は切れない方が危ないとか。私も小学校の時にカッターナイフを振り回して同級生の女の子の手を切ってしまったことがありまして、それ以来刃物を使うときはいっとう慎重に扱うようになり、手を切ったりすることもなくなりましたから。

「わざと不便に作る」というのは、ひょっとしたらソフトウェア業にも応用が利くかもしれませんね。ある意味マイクロソフトの製品とか全部そうですし。

それから、もう一つ大事な教訓を教えていただきました。

• 結婚は２０代のうちにしろ、年をとると損得勘定をするから田舎暮らしをするなんて冒険ができなくなる
• 結婚相手はインスピレーションで選べ、一目惚れじゃないとダメだ

うーん、難しい・・・